寡黙な上杉景勝の心情が、茶を飲む演技で表現されている。
上杉家の独立と、義を重んじる家訓を守ってきた景勝。しかし、自らの力の無さに直面し、その生き方が出来なくなって来ている。それは、尊敬する義父・上杉謙信の教えを保てなくなって来ている葛藤だ。
秀吉の臣下に下りたくない景勝。しかし、秀吉に下らなければ、上杉の未来は無い。
千利休の茶席で、景勝の真意を探る秀吉。歴史ドラマに残る名シーンだ。
数年前の大河ドラマ「天地人」に比べ、直江兼続の描き方が甘い。兼続は、本「真田丸」のように、冷徹な人物ではないはずだ。直江状や、景勝と兼続の関係が、今後どう描かれるか、楽しみ。