元気な日本のメーカー「アイリスオーヤマ」の常勝の秘密。新規事業の「米」には疑問符。
19才で従業員5名の家業の町工場を継ぎ、下請け→業務用製品→民生品と主力製品を変えて規模を拡大してきたアイリスオーヤマの大山社長のドキュメンタリです。
毎年、新製品の売り上げ規模が50%を締める怒涛の新製品攻勢。
多重階層型組織で新しいアイディアの芽が摘まれることのないよう、週一回のプレゼン会議で社長承認を取れば、あとは企画責任者に一任という体制で実現している。
大山社長の信念は「(社員に)自信を持ってアクセルを踏ませる」。
この言葉なんて、まさに大企業病の特効薬と思わせる。
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他の会社はハードルがいっぱいある。
ひとつOKになっても、後からお前大丈夫かと
みんな心配するわけ。失敗を恐れるわけ。
それが開発者にとってブレーキになるわけ。
アイリスオーヤマは私(大山社長)の承認さえ取ってしまえば、鬼の首を取ったも同じ。
後から文句言う人はいない。
その代わり責任は全部、私(大山社長)にある。
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そんな大山社長が新しい事業として選んだのは3合パックと小分けになっていて、鮮度重視で、被災地(宮城県)復興の目的も兼ねる「米」。
70億円かけて米の備蓄工場まで新設している。
販売は目下苦戦中で、広告メッセージは「茶碗一膳の米は(消費者が思っているよりも)安い」。
「米が高い」という先入観がない私にとって「おやおや?」と感じた新事業。
しかも上記に記した、社員の熱い思いを活かして進めていたアイリスオーヤマの常勝セオリーとは対極にある社長トップダウン事業。
果たして結果はいかに?