戦争でシッチャカメッチャカにしただけの日本で終わるの? という、問いかけなの?
日本人とは何か 武士 孤島 島国
ものづくり 日本とは 日本人とは
司馬遼太郎は考える。
「好奇心」と「無思想の思想」を発揮したのが明治時代。
[00:36:40]古市公威 の紹介がある。
明治の近代化の先頭に立ていた、フランスに留学、ヨーロッパ調査旅行にも行った。
「体を壊しますよ」の忠告に「1日休めば、日本が1日遅れます」と言ったというエピソードも。
島遼太郎は、古市公威を「文明の配電盤そのもの」と言った。
帰朝した明治13年以来、内務省土木局に関係して現場設計に従事する一方、同19年から、工学部教授を兼ね、後進を育成した。
いわば、フランスで得た電流を学生たちに、配った。
古市が配った電流は、西洋の文明に強いあこがれを持つ日本人に、急速に広まっていく。
こうして、明治の日本は、アジアに先駆けて、産業革命を成し遂げ、奇跡と呼ばれる近代化を実現した。
明治にはすごみがある。
この国の人々が、無我夢中で産業革命に追いつき、ヨーロッパ風の近代国家を作り上げようとした。
この国を興奮させたのは、新しいものへの好奇心と、新国家へのロマンティシズムであった。
町工場のある東大阪に住み、日本人のことを考え続けた。
日本人は技術が好きでした。そして、ものが好きでした。
一生懸命、道具を作ることに、非情に興じた文化史を持ってきた国民です。
司馬遼太郎の言葉「道なき道」
未来に何が待ち受けようと、
新たな道はきっと切り開ける。
もし日本がなくても、ヨーロッパ史は成立し、
アメリカ国家史も成立する。
しかし、今後、日本のありようによっては、
世界に日本が存在してよかったと思う時代がくるかもしれず、
その未来の世の人たちの参考のために書き留めておいた。
それが、『この国のかたち』と思ったくだされば、ありがたい。
司馬遼太郎 思索紀行
『この国のかたち』