初耳のコトバ、”Harm Reduction”
専門の機関内の「注射室」で薬物を使う分には、警察も捕まえることができない。
薬物乱用者をゼロにすることは、現実的ではない。
ならば、社会リソースへのアクセスに極度の困難をきたす薬物使用者に対し、
彼らの尊厳を保ちながら、人生の支援をしていくカナダの政策。
我が国とは、全く異なるアプローチに、驚いた。
これが「最善」かどうかは、分からない。きっと、誰にも分らない。
しかし、有名人の薬物使用を、野次馬根性的に執拗に叩き続けて自己満足を得る方向に流れがちな日本に比べれば、相当に建設的姿勢ではないだろうか。
「〇〇〇やめますか、それとも、人間やめますか」
そんなフレーズは、そろそろ、旧時代に置き去りにしてしまっても、いいと思う。
当方の地元の中学生による、薬物撲滅ポスターの数々が、駅のパブリックスペースに貼られているのを見るにつけ、「ああ、この子たちは、本当の薬物問題なんて、教えられていないな」と思えてならない。