規模の経済からネットワークの経済へ。宅配業界の変換期
小売店に買い物に行く「機会費用」が増えると、消費者は買い物に行かなくなる⇒ネット通販が増える。
宅配業界では、「規模の経済」が働かない「ラストワンマイル」が問題になっている。
宅配業界は、ネット通販の台頭によりビジネスモデルの変換期に直面しており、ロボネコヤマトも開発されている。
現在の配送コストは、大口顧客の「内部補助」と小口需要者の「フリーライド」で成りたっている。
製造業⇒卸売業⇒小売業⇒消費者の世界では、配送業者は「規模の経済」で成立しており、消費者は「サーチコスト」を払っていた。
ネット通販が主流となると「規模の経済」ではなく「ネットワークの経済」なってきた。「ネットワークの経済」によって消費者の「サーチコスト」はなくなったが、個別配送コストが発生するようになった。この個別配送コストは、「価格弾力性が高い(価格変動によって消費者の購買行動に影響する)」為、消費者に価格を転嫁することはできず、宅配業者に重くのしかかるようになった。
世界の経済成長は産業革命によるところが大きいと考えられてきたが、ある経済学者の分析によると、世界の貿易額はコンテナ革命で配送コストが削減され効率がアップしたことで劇的に増大したとされる。