白鵬と大鵬 最後の会話は横綱同士の大一番前の仕切りのような緊張感が伝わってきた。
最後の会話は検査入院のため病院に出かける直前5分ほどであったが、往年の大鵬の気迫がひしひしと伝わってきた。
この2日後、大鵬は還らぬ人となった。
ここに、私が聞き取れた最後の会話全文を掲げ、ご冥福を祈ります。
(後方に向って)「はい、おつかれさん」
(白鵬と相対して)「まあ、頑張れよ」「俺もしんどい・・・」
(見舞いの果物を差し出されて)「ありがとう」
「俺また病院だよ。またすぐ帰ってくるよ」
「まあ、おまえも頑張れよ」
(ふりむいて「おかあさん」と促したあと)
「まあ、人生頑張るだけ頑張らなきゃな」
「だけどさ、頑張るだけは頑張らなきゃな」
(32回優勝を目指してという白鵬に対して)
「それもおまえ努力次第だよ」
「頑張れよ」
「その代わりいい加減な事しちゃダメだよ」
「ピシっとしていれば、ちゃんとしてればみんなが認めてくれるから」
「行こう、じゃありがとうな」