原作ファンから言わせてもらうと、原作が好きだからドラマも見ますが、なぜキャラ設定をいじる割にストーリー展開はほぼ原作をなぞるだけなのか?
アレンジと粋がってみたものの原作に勝るトリックや展開が作れないのが目に見えます。
原作は推理や駆け引きが主眼のストーリーで、あえて善悪や死生観などには触れないようにしたと原作者が語られていました。そこが他作品との違いであり、魅力なのです。
天才VS天才が代名詞だったはずです。
ノートを手にしてしまった凡人の苦悩と悪への転落というのは他作品で散々やられたテーマ故にあえて手を出さなかったもの。そういう認識やディスカッションがあったなら、もう少し良い方向に修正されたのではないでしょうか。
映画に比べ、Lは松山ケンイチが実写化としては完璧に演じられたので見劣りするかも知れないと思いましたが、月は顔の造作が原作のイメージに近い(映画版の藤原竜也さんはやや童顔なため個人的に違和感がありました)と期待していたのですが、ここまで見た結論として、原作から変えるべきでないストーリーの本題や性質、キャラクターメイキングなどを変え、変えるべきトリックなどを変えてない非常にバランスの悪い作品だと思います。